こんばんは、ふくです。
優待クロスについて3回シリーズで記事を書いています。
3つのステージとは何?という人はオープニングから読んで下さいね
目次
SMBC日興証券の参入
(以下、SMBC日興證券=日興と略します)
優待クロスはカブコム全盛期でしたが2019年頃から日興が参入して全てをかっさらって行きました。
この時期に私が書いた記事がこれです
とにかく手数料の安さがが圧倒的でした。
信用取引なら、いくら取引しても手数料0円なのです。
あり得ない安さです。圧倒的価格破壊。無料=最強です。
これ以降、日興全盛期となります。優待クロスするなら日興への口座開設は必須となりました。
現引クロス
圧倒的安さの日興ですが、問題が1つありました。
手数料0円なのは信用取引のみで、現物取引は通常の手数料がかかります。
優待クロスは下記のように
買い=現物
売り=一般信用
これを同価格で取引することで成り立っています。
ですので買いの部分に
制度信用買→現引
というひと手間を挟む必要があります。
こうすることで買いの手数料も0円となります。
(言い忘れましたが現引も手数料0円です)
この現引を挟むという流れが今の優待クロスのスタンダードとなっています。
以下やり方を詳述します。
日興現引クロスの手順
証券コード7601ポプラ を例に挙げて説明します
(たまたまこの時期ポプラをクロスしたから)
1、一般信用売注文
トップ画面からお取引をクリック!
信用取引の新規売付をクリック!
ポプラの証券コード7601➡3年(一般信用)➡100株➡成行➡当日中➡注文内容を確認する の順に入力していきます。
注文内容を確認して、問題がなければ注文するをクリック!
これで一般信用売注文ができました。
たいていの方は夜に注文しますので、翌日の午前9時に約定します。
2、制度信用買注文
次に制度信用買注文を出します
同様にトップ画面➡お取引➡信用取引の新規買付をクリック!
証券コード7601➡6ヶ月(制度信用)➡100株➡成行➡当日中➡注文内容を確認する の順に入力していきます。
注文内容を確認して、問題がなければ注文するをクリック!
これで制度信用買注文ができました。
2つの注文を夜に出しておけば、翌日の午前9時に一般信用売と制度信用買が同値段で約定します。
もちろん手数料は0円です。
3、現引注文
翌日9時に一般信用売と制度信用買が約定したのを確認したら、制度信用買➡現引を行います。
トップ画面➡お取引➡信用取引の建玉一覧(返済・現引・現渡)をクリック!
ポプラの現引をクリック!
100株➡注文内容を確認する の順に入力していきます。
注文内容を確認して、問題がなければ注文するをクリック!
以上で現引完了です。
これで結果的に下記の
買い=現物
売り=一般信用
が手数料0円で達成できたことになります。
4、現渡注文
あとは権利落ち日になりましたら現渡をするだけです。
現渡の手順は日興のヘルプをそのまま掲載しておきます
ちなみに現渡の日時については色々と要注意です。
これは前回の第一ステージの記事に詳しく書きましたので、そちらをご覧ください。
現引の手間について
以上が日興現引クロスの手順です。
この現引を挟まなくてはいけないというのが意外と手間ではあります。
一般的に優待クロスは夜に注文を入れる方がほとんどだと思いますが、この場合翌日の9時から3時までに現引を入れる必要があります。
次の日朝から忙しかったり、サラリーマンの方は仕事があったりしますので、ついつい現引を忘れてしまう方も多いです。
たとえ翌日に現引を忘れても、その次の日に現引すれば、損失は制度信用買の金利1日分だけなので、たいしたことないです。(数10円程度です)
番外編 松井証券1日信用現引クロス
(以下、松井証券=松井と略します)
同じ要領で松井1日信用を使った現引クロスも可能です。
買い=1日信用➡現引
売り=一般信用
手順は省略しますが、日興制度信用の代わりに松井1日信用を使うだけでほとんど同じです。
松井を使うメリットですが、日興が大人気であまりにも人が集中したため、日興では売り切れている一般信用が松井では残っている場合がわりとあります。
手数料は0円です。
一般信用の貸株料は日興1.4%、松井2%ですので、若干日興有利ですが微々たる差です。
一点注意すべきことは、松井は1日信用ですので、翌日9時から3時の間に現引を忘れると強制決済されることです。ここは日興とは大きな差です。
この場合、強制決済手数料3,250円(税抜)を取られて更に優待クロスは失敗となりますので散々な目にあうことになります。ここは本当に要注意です。
(私はこの失敗はまだありませんが、この失敗をしたら精神的にかなり落ち込むと思います)
松井1日信用を使う場合は翌日の現引を絶対に忘れないという確固たる意志が必要になります。
松井の手数料体系
(この辺りからかなり話がヤヤコシクなってきます。頭の体操と思ってどうかついてきて頂ければと思います)
松井の場合ボックス手数料で、1日の取引が50万円以下の場合が0円です。
これに1日信用手数料0円と現引手数料0円とを合わせて優待クロスが成り立っています。
つまり物理的に言って、松井の場合50万円を越える銘柄では優待クロスできないということになります。
(厳密にいえば手数料を払えばクロス可能です。しかし手数料負けで損をします)
今どき50万円を越える銘柄はあまりないのですが、マクドナルドやスギホールディングスなどいくつかは存在します。
更に、株価25万円以下の銘柄をクロスする場合は通常クロスの方が有利となります。
通常クロス
買い=現物(25万円以下の銘柄なら手数料0円)
売り=一般信用(25万円以下の銘柄なら手数料0円)
※優待クロスにかかる費用は一般信用貸株料のみ
1日信用現引クロス
買い=1日信用➡現引(手数料0円)
売り=一般信用(50万円以下の銘柄なら手数料0円)
※優待クロスにかかる費用は一般信用貸株料と1日信用金利(10円程度)
10円程度の差ですので、50万円以下は全て一日信用現引クロスと考えてもOKです。
しかし通常クロスの場合はうっとおしい翌日の現引が不要というメリットがあります。このメリットは大きいので通常クロスも役に立ちます。
まとめると松井の場合、下記のように使い分けることになります。
25万円以下の銘柄=通常クロス
25万円から50万円の銘柄=1日信用クロス
50万円以上の銘柄=あきらめる
念のため付け加えますが、松井ボックス手数料は1日の取引全体が50万円以下の場合のみ0円です。
日興のように信用取引なら無制限で0円という訳ではありません。
立会外分売その他で取引をする日は優待クロスは行わない方が無難です。
同様に1日に2銘柄以上クロスすることも避けた方がいいです。
それでも松井を使う意義
ヤヤコシイので松井は使わないという選択肢も有りと言えば有りですが・・・
繰り返し述べているように、現在は日興にかなりの人が集中している状況ですので、日興だけでは、売り切れも多くて満足にクロスできない状況でもあります。
第三ステージの2証券会社間クロスも合わせて考えて、どこまで深く優待クロスの世界に足を踏み入れていくのかは個人個人の判断となります。
あとがきと次回予告
以上が現引クロスの解説です。
現引という要素が加わったことで、通常クロスよりもレベルが一段階アップしましたので、第二ステージと名付けました。
日興だけならまだしも、松井1日信用まで考えるとかなりヤヤコシイですね。
しかし、これでもまだ終わりではありません。
たまにTwitter等で「今月は50銘柄クロスした~」とかつぶやいている猛者を見かけますよね。(笑)
私は確信していますが、彼らは間違いなく次のステージまで進んでいます。
次回、第三ステージ(2証券会社間クロス)について詳解します。
読者様を更に優待クロスの森奥深くへと案内しましょう。(笑)