世の中には知っている人だけが得をするっていうこと多いです。
ポイント、株主優待、マイルなど皆様お得に活用されていると思います。
ところで、税金の世界でも、知っているだけでお得なことはけっこうあります。
実は私ある税金関係の職場に勤めていたことがありました。
そのころの知識を生かして、読者様のお得になりそうな記事を書いていこうと思います。
(新カテゴリとして「税金と保険」を追加しました)
第一弾は子供の歯科矯正の話です。
(しかし・・税金の話ってヤヤコシイのです。誰にでも分かるように、ものすごくやさしく説明するように心がけます)
1、医療費控除とは
まず医療費とは・・・お医者さんにかかったときに払ったお金です。
医療費を1年間(1月~12月)に10万円以上払った場合は戻ってきます。
これが医療費控除です。
このときにする手続きが確定申告です。
(若干説明不足ですが、とにかく分かりやすくするためシンプルに説明しています)
この10万円以上というのは、一人ではありません。家族全員で10万円以上です。
(2017年から新規に「セルフメディケーション税制」というものができまして話題になってます。これも医療費控除の一種ですが、それはまた別の話です。混同するとややこしいですね)
2、人生において計画的に医療費控除できるチャンスは2つ
とは言っても、普通の人はいつお医者さんにかかるかなんてわかりませんよね~
従って、大きな病気やケガでもない限り、医療費控除を活用することはないような気がします。
しかし人生において、計画的に医療費を支出することが2つあります。
1つは出産。もう一つが子供の歯科矯正です。
しかし出産は、今は健康保険組合(保険証を発行しているところ)から出産一時金として42万円程度(健康保険組合によって多少金額が違う)が直接病院へ支払われるはずなので、実際に払う医療費はそれほど多くならないはずです。
(高級病院とか使えば別ですが・・)
歯科矯正の方は、そのようなこともなく、お金も多く払うことになりますので、医療費控除のメリットも大きいです。
ただし大人の歯科矯正はなかなか医療費控除として認められません。(治療が必要な理由を示した医師の診断書が必要など)
子供の場合はほとんど認められます。
これが国の見解です。
No.1128 医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例|所得税|国税庁
子供の場合、歯科矯正は発育の為必要なこととされているのですね。
子供というのは何歳くらいまでなのかという問題もありますが、おおむね13歳くらいまでと言われています。
昔は歯並びをあまり気にすることはなかったと思いますが、今の時代はほとんどの子供は歯科矯正するのではないでしょうか?
(歯並びは親からの贈り物という歯医者さんのキャッチフレーズもありますね)
この時、医療費控除のことを知らないと、それだけで損します。たぶんお医者さんも教えてくれません。税務署もこちらから聞かなければ、向こうからはわざわざ教えてくれません。
ホント知らないだけで損してしまうのです。
不公平ですよね~
ぜひ子供の歯科矯正=医療費控除 と覚えておいて、お得にやりましょう~
3、いくら得するの
これが一番気になるところですよね~
家庭によって収入が違うので、金額は様々です。
例えば以下のような家庭で説明しますと、
夫 年収600万
妻 年収0円 専業主婦
子 小学2年生
子供の歯科矯正で医療費を40万支出した
所得税 (40万ー10万)×20% =6万
住民税 (40万ー10万)×10% =3万
合計9万円も得します。
(知らなければ9万円損。知っていれば紙数枚提出するだけで9万円です。けっこう大きいです)
ただし所得税は払った分が振込で戻ってくるのでありがたみが実感しやすいですが、
住民税はこれから払う分が安くなるので、実感しにくいです。
4、必要なもの
・源泉徴収票 会社から1月か2月くらいにもらいます
・医療費の領収書 病院からもらいます
・マイナンバー
・印鑑 朱肉を使うもの。シャチハタはダメ
・振込先口座 振込で税金を戻してもらうために必要。
5、具体的手順
一番簡単な方法は、上記のものをそろえて、毎年2月15日から3月15日に役所などで行っている確定申告会場に出かけましょう~
用紙はその場でもらえます。書き方もたぶん親切に教えてもらえます。
(混みあっている場合はいそがしくて、親切ではないかもしれないですが・・教えてはくれます)
記入など全て自分でできるという人は、国税庁のHPから様式ダウンロードして、記入して郵送で送ればOKです。
その他、etaxというパソコンで確定申告できる制度もありますが、あまりおススメはしません。(カードリーダを事前に購入する必要あり)
6、注意
残念ながら医療費控除の確定申告しても税金が安くならない人もいます。収入が少なくてそもそも税金を払ってない人は戻ってきません。
またふるさと納税や住宅ローン控除との兼ね合いもあります。この場合計算がややこしくなりますのでじっくりと計算する必要があります。特に住宅ローン控除を多額とっている場合は、戻ってくる税金がほとんどないこともあります。
7、更にお得に
ここまでで十分なのですが、私のような税金マニアは更に次のようなこともします。
実は我が家は、今年子供が歯科矯正をします。
従って今年1年、家族全員の医療費領収書を集めまくります。この年に虫歯は全て直しましょう。(私は調子に乗って親知らずも抜きに行く予定です)
薬局で風邪薬等を買った場合もレシートを取っておいて、医療費に含めます(ティッシュ等日用日はダメ)
病院までの交通費も申告できます。この場合、領収書はないので、メモでOKです。日にちと金額をメモしておきます(公共交通機関のみです。自家用車やタクシーはダメ)
極めつけは、今年の12月末に持っている塗り薬なども買い替えておこうと思います。
はいはい、ここまですると・・・「やりすぎ」ですね~(笑)自称税金マニアですから・・・
以上子供の歯科矯正と医療費控除の説明でした~
ホント知らないとそれだけで10万円近く損です。
このブログの読者はお得に申告して欲しいです。
還付申告なら2月16日まで待たなくて申告出来ます。
1月中旬には出来ます。
税理士様
コメントありがとうございます〜
還付申告の場合はそうですね。自力で申告書作成できる方はそれでOKです。自力で作成が難しい方は、やはり期間内に会場に行かれた方がいいかと思います。(混み合いますけどね〜)
なお文中にも記載しましたが、税金の話は複雑でヤヤコシイので、とにかくシンプルに説明するために、説明省いたところがいくつかあります。そのあたりはご容赦願います〜
ふくさん、
たいへん参考になりました。
私も歯科矯正を受けたので、親がちゃんと確定申告をしていれば還付金をもらえたんですね。
やっぱり世の中知ってるか知らないかで大きな違いですね。
ベア様
コメントありがとうございます!
確定申告しても、そもそも収入が少ない場合や住宅ローン控除を多額とっている場合など、還付金がほとんどない場合もありますので、ご両親の場合どうだったかというのは一概に言えませんけどね~
でも、世の中知っているだけで得することが多いのは事実ですね。
お互い色々と情報収集してお得に生活しましょう!